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涸沢岳西尾根から奥穂高へ



カメラマンで、穂高岳山荘の宮田八郎さんと、
涸沢岳西尾根から奥穂高へ行ってきました。
八郎さんとはかれこれ20年以上の付き合いのある仲。
天気巡りもよく、会心の山行ができました。

初日は新穂高温泉から西尾根の2,400mまで。
わかってはいましたが、トレースなどあるわけもなく、とにかくラッセル。
終始風雪の一日でしたが、どうにかこうにか目的の2,400mまで這い上がり、
テントに泊まりました。

翌日は穂高岳山荘の冬季小屋を目指します。
ラッセルから解放されぬまま、蒲田富士への登りにかかると、
いよいよ目指す穂高が姿を現しました。
いつ見ても迫力のある、カッコいいい穂高。
その穂高を前に、長年レスキューの現場で、
多くの生き死にを見つめてきた八郎さんがいいます。
「死の臭いがするな」

DSC_8765.jpg

もろく急な岩場、不安定な雪質による雪庇と雪崩。
確かに死を身近に感じます。

DSC_8817.jpg

核心部の蒲田富士の雪庇を越えると、
F沢のコルを経て、いよいよ涸沢岳への登りにかかります。
足元には僕らのトレースを残す西尾根が続きます。

DSC_8917.jpg

涸沢岳を越えると、ようやく目指す穂高岳山荘が見えました。
しかし、この後冬季小屋の掘り出しには参った。
文字通り精魂尽き果てました。

DSC_9023.jpg

翌朝の日の出。
雪煙が朝日に染まり、大気までもが赤く見えます。
目指す奥穂の頂上は、この雪煙の彼方です。

DSC_9382.jpg

そうしてたどり着いた奥穂の頂上。
霞むジャンダルムをバックに立つのは八郎さんと、サポートの板さんです。

これまで年末年始に数回、
3月と4月には単独で登ったことのある涸沢岳西尾根ですが、
今回は断然厳しかった。
果てしないラッセルと、不安定な雪質。
厳しい風と寒気。
厳冬の穂高の姿を垣間見れた気がしました。
それと、自分たちでルートを拓いて登るという登山の本質と、
それに挑戦する楽しさと難しさ。
久々に自分のことながら心が熱くなった山行でした。

DSC_9563.jpg

取材の詳細は来年の「山と溪谷」にて。









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プロフィール

Hideki Hoshino

Author:Hideki Hoshino
北信州飯山で、薮と雪にまみれて暮らす写真家。
森に行ったり、山に行ったり、
雪堀りしたり、酒飲んだり。
あ、それから写真を撮ったり。

著書に『アルペンガイド8 剱立山連峰』『雪山放浪記』『剱人 剱に魅せられた男たち』(すべて山と溪谷社)など。

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